いよいよ神前結婚式も結びの儀式となります。
親族固めの杯(しんぞくかためのさかずき)。
巫女は、提子(ひさげ)という、急須のような形をしたお神酒を注ぐ道具と、長柄銚子という、提子に長い柄がついたもので、順番にお神酒を注ぎます。
(提子には雄蝶という水引のようなものつけ、長柄銚子には、雌蝶という水引のようなものをつけます。なので、提子と長柄銚子のことを雄蝶、雌蝶と呼ぶこともあるようです。もともとは祝言の時に酌人を務める親族のこどもを雄蝶・雌蝶と呼んだそうで、それを神前結婚式に取り入れたので、そのまま雄蝶、雌蝶と呼ぶという説もあります。ちなみに、巫女はどちらを持つのか役割が決まっていて、それぞれ雄蝶、雌蝶と呼びます。)
その雄蝶・雌蝶の巫女がお神酒を注いで回るのですが、まず新郎新婦に注いだあと親族にという神社もありますし、逆に親族の皆様に注いだあとで新郎新婦に、というパターンもあります。
いずれにしても必ず行われているのが、雄蝶がご新郎様にお神酒を注ぐ役割だとすると、雄蝶はご新婦様の親族にお神酒を注ぎます。
そして、雌蝶はご新婦様とご新郎様の親族にお神酒を注ぎます。
なぜ、そのようになっているのかというと・・・
お神酒を注いで回る巫女の動きをご想像いただくとおわかりいただけますでしょうか?
カンの良い方ならもうおわかりですね!
巫女が注ぐお神酒で両家を結び固める。
ということがさり気なく行われています。

神様の前で、固く結ばれたご両家を祝い、これからの繁栄を願ってお神酒をいただきましょうね!