プロのカメラマンにとって、一番大切なことはなんでしょうか?

人によって違うとは思いますが、私は「写真をきちんと残す」と答えます。

撮影した写真のクオリティがいい、その写真がお客様が求めるもの(求める以上のもの)でなければならないということは、もちろんプロのカメラマンですから当然です。

でも、どんなにいい写真を撮っても、それをきちんとお客様に届けることができなければプロ失格です。

あらゆることを想定して確実に写真を残すためのバックアップ体制には抜かりないつもりですが、私も人間ですので、想定外のヒューマンエラーが絶対にないとはいい切れません。
Photo感写のバックアップ体制についてはホームページに詳しく記載していますので、そちらもご一読いただけましたら幸いです)

10年以上プロのカメラマンを続けていますが、恥ずかしながらこれまで3回ほど、お渡し前のデータを消してしまうという痛恨のミスをしてしまったことがあります。

それはいずれも、お子さん撮影(家族写真の撮影)の時です。

その時の状況をお話しますと、撮影した後に、「写真見せて~」って言われるのは日常茶飯事ですが、見せている時にやんちゃなお子さんにカメラの削除ボタンを連射されてしまい、写真が消えてしまったのです(汗)。
(次の写真を見たかったのか、何をしたかったのか、、、理由はわかりませんが、なぜかボタンを押す子がいます(汗))

お子さんに悪気があったわけではないので、誰を攻めるわけにもいきません。

私がしっかりカメラの「削除ボタン」を押せないようにして見せればよかったんですけど、写真の「表示ボタン」と「削除ボタン」が隣り合わせなので、オペレーション的にそれも難しいのです。

ちなみに、3回消えてしまったうちの2回は、Nikonのカメラでした。

Nikonのカメラにはメモリーカードが2枚入っていますので、もう一枚のカードに同じデータがあるので全く問題なし(笑)でした。

しかし、あとの1回はLeicaのカメラ(こちらはカードが一枚しか入りません)だったので、、、一瞬焦りました。
が、復旧ソフトで復元できるのがわかっていましたのですぐにカードを交換して後からデータ復旧ソフトで復旧し、事なきを得ました。
(ライカは削除ボタン連射でデータは消えないんですが、削除ボタンを押されたので慌ててカメラを取り返したその時に、勢い余って削除を「実行する」ボタンに指があたり消えてしまったのです)

そのトラブルの際に、データを復旧させるのに役に立ったのが、こちら、

EaseUS Data Recovery Wizard

です。

データ復旧、データ復元、ファイル復旧ソフトと呼ばれているものです。

ネットで検索すると、無料のもの、有料のもの、たくさん出てきますが、無料でデータが復旧できたのはこのソフトだけでした。
(Windowsでしたら、もしかしたら無料である程度復旧できるものもあるかもしれませんし、よくよく探せばMacで使えるものがほかにもあるかもしれません)

最終的にこのソフトに行き着く前に、他のソフトもいくつか試しましたが、どのソフトもメモリーカード内をスキャンして、復旧したいファイルを見つけ出してはくれましたが、そこからファイル復旧する場合「有料版に切り替えてください」というソフトばかりでした。そりゃそうですよね(笑)
そんなソフトばかりの中、EaseUS Data Recovery Wizardだけは、無料でデータ復旧ができました。

EaseUS Data Recovery Wizardは、2GBまでは無料でデータが復旧できますので、Rawデータでも私の使っているカメラでしたら50~60枚でしたら復旧できそうです。
(それ以上復旧をする必要があるとしたら、カードを間違えてフォーマットしちゃった、、、という非常事態ですね)

ちなみに、2GBを超える場合は、有料版に切り替えれば制限無しで復旧できます。

さて、このソフトの使い方ですが、
まず、メモリーカードの中の状況をスキャンします(カード内のデータの状況確認)
次に、必要なファイルを取り出す。(パソコンのハードディスク(SSD)に書き出す)という至ってシンプルなもの。

今回、テストで、私がずーっとライカで使っている64GBのSDカード(SandiskのExtreme 95MB/sだったかな・・・ラベルが擦れて読めなくなりました)、で実験してみました。

今のメインマシン、Mac Mini Core i7 3.2GHzで動かして、スキャンするのに45分弱。全部のデータを復旧させるのにジャスト60分くらいでした。
(許容範囲のスピードだと思います)

EaseUS Data Recovery Wizard データ復旧ソフト リカバリーソフト サルベージ の画面
スキャン中の画面
スキャンが完了すると大量のフォルダが表示されました。(なんのフォルダかわからないものも・・・)

今回は実験的にカード内(64GB)のすべてを復元しましたが、フォーマットしてカメラやパソコンでは見られない写真、2000枚以上のRawデータが問題なく復旧できました。

復旧できたファイルの容量は52GBくらい。

そしてフォーマットしていない、パソコンやカメラで見られる写真が10GBちょっと、枚数にして400枚ちょっとあったので、ほぼカードの容量いっぱいいっぱいのデータが復元できました。

ただ、復旧させる時に1つ不可解なことが・・・

SDカードの容量は64GBなのに、全部のデータが114GBくらいになっていました。
(これは、ソフトの問題というより、Leicaのカメラのデータの記録方式の関係かもしれません)

原因を探ると、一番上の4000枚くらいJPEGの写真が入っているフォルダが50GBくらいの容量でした。

写真の解像度的には、サムネイル(プレビューとかで使っている?)と思われますが、、、なぜこんな容量があるように表示されるのかは、、、私の知識では正しく解説できませんが、たぶんJPEGファイル内に、このファイルの容量みたいなのを書いてあるところがあって、そこに対応するRawファイルの容量が書き込まれているのが理由だと思います。

ちなみに、このカード、今回復旧できた一番古い写真が2015年の写真でした(笑)
(ライカのカメラに入れているSDカードは大切な撮影の前にフォーマットしますが、カメラの性質上、一日撮影しても数百枚しか撮らない(撮れない)ので古いデータが上書きされないんでしょうねぇ・・・)

懐かしい・・・確か大阪出張の時の写真です。(時計があっていないのはご愛嬌・・・)

この復旧ソフト。
トラブルがあった時に使うソフトなので、基本的にはお世話になりたくないソフトですが、いざという時にこれほど頼りになるソフトはないと思います。
(SECOMとかALSOKのように、お世話になりたくないけど、加入しておいたら安心、、、的な?)

あ、でも、メモリーカードの復旧以外にも、OSがクラッシュした際の復元にも使えるみたいですが・・・
私にとっては、大切な写真のデータさえ守れればいいので、今回そのあたりは検証していません(笑)

いずれにしても、お世話にはなりたくないので出番が来ないように祈りつつ、これからもデータ保全には気をつけて撮影、編集を行いたいと思います。

ちなみに、、、カードが物理的に壊れてしまった場合(パソコンで認識しないなど)は、専門のデータ復旧会社に依頼することになります。(お世話になったことはありませんが、めんたま飛び出るほど高額になるそうです)

みなさんも、カードやデータの保管にはお気をつけくださいね!